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ガトーショコラでわかる、チョコレートの温度の哲学

ガトーショコラを語るとき、私たちが最も大切にしているのは「温度」です。

焼く温度、混ぜる温度、溶かす温度、この3つが少しでも狂うと、仕上がりはまったく別のものになります。

カカオは繊細です。
高温では香りが飛び、低温では苦味が立つ。
そのため、チョコレート生地を混ぜるときの温度管理は、まるで科学実験のような精度を求められます。

当店のクラシックガトーショコラは、ハイカカオチョコレートを贅沢に使用しています。
カカオ含有量が70~83%と高いため、苦味の印象が強くなりがちですが、そこに前述の自家製バターとアローカナの卵を加えることで、角が取れたまろやかな味に整えています。

「苦いのに、優しい」

この逆説的な味わいをつくるには、熱のかけ方にコツがあります。

最初に高温で焼き、すぐに温度を落として中までじっくり火を通す。
こうすることで表面は香ばしく、中はしっとり。

フォークを入れたとき、中心が少しだけとろけるような“柔らかい芯”が生まれます。

さらに、仕上げの冷まし方でも味が変わります。
完全に冷ますとカカオが締まり、苦味が際立ちます。

ほんの少し温かいうちに食べると、バターの香りがふわっと広がり、ハイカカオ特有の重さが消えます。

だからこそ、私たちはテイクアウトでも「少し温めて食べるのがおすすめです」と添えています。

チョコレートを深く味わいたい方にこそ、ガトーショコラをおすすめします。